家を売る手順と流れ|査定から引き渡しまでの9ステップと期間

「家を売るなら、まず不動産会社に連絡して査定してもらえばいい」。はじめて家を売る方の多くは、最初の一歩を査定の依頼だと考えているはずです。広告やチラシでも「まずは査定から」と呼びかけるものがよく目に入ります。

しかし、尼崎市・伊丹市で家の売却の相談を受けてきたStellaの立場から言えるのは、査定を依頼する前に決めておくことで、売却の進み方が大きく変わる、ということです。いつまでに売りたいか、住宅ローンの残りはいくらか、家族の合意は取れているかを先に整理しておくと、査定の結果を聞いたときに売り方をすぐに決められます。

本記事では、家を売る手順と流れを、売却前の準備から9つのステップ、かかる期間、仲介と買取の違い、費用と必要書類、つまずきやすい場面まで、不動産の売却と買取を扱う不動産会社の視点で順を追ってお伝えします。

家を売る流れの全体像

家を売る流れは、準備、売却活動、契約と引き渡し、売却後の手続きの4つの段階に分かれ、仲介で売る場合は全体で3か月から半年ほどかかるのが一般的です。

段階主な手順期間の目安
準備相場の確認、査定の依頼、媒介契約2週間〜1か月
売却活動売り出し価格の決定、広告、内覧の対応1〜3か月
契約と引き渡し条件の交渉、売買契約、決済と引き渡し1〜2か月
売却後の手続き確定申告売却した翌年の2月16日〜3月15日

期間は目安で、価格の設定や物件の条件、売りに出す時期によって大きく変わります。相場より高い価格で売り出すと売却活動の期間が延び、反対に不動産会社が直接買い取る買取であれば、1か月ほどで引き渡しまで進むこともあります。

査定を依頼する前に決めておくこと

査定の前に整理しておきたいのは、売却の期限、住宅ローンの残高、家族や共有者の意向の3つです。

  • 売却の期限:住み替えの時期、相続した家の特例の期限など、いつまでに売る必要があるか
  • 住宅ローンの残高:金融機関の返済予定表で残高を確認し、売却価格で完済できるかの目安をつける
  • 家族や共有者の意向:共有名義の家は共有者全員の同意が、相続した家は相続人の合意が必要
  • 住みながら売るか:住みながら売るか、引っ越してから売るかで内覧の対応や資金の流れが変わる

とりわけ見落とされがちなのが、名義の確認です。亡くなった親の名義のままの家は、相続登記で名義を変えないと売買の契約と引き渡しができません。登記簿は法務局で取得するか、登記情報提供サービスで確認できます。

家を売る9つの手順

仲介で家を売る場合の手順は、次の9つです。

相場の確認

相場は、実際に取引された成約価格を基準に調べます。レインズ・マーケット・インフォメーションや国土交通省の不動産情報ライブラリでは、近隣の成約価格を無料で調べられます。不動産ポータルサイトに出ている価格は売主の希望価格で、成約価格より高めになっていることが多いため、売り出し中の競合を知る目的で使います。

査定の依頼

査定は、2〜3社に依頼して価格と根拠を比べます。物件の情報だけで価格を出す机上査定は早く結果がわかり、現地で建物や周辺を確認する訪問査定は、建物の傷みや日当たりまで反映されます。売却を具体的に考えているなら、訪問査定を受けておくと売り出し価格を決める根拠がはっきりします。

査定額の高さだけで会社を選ぶと、売り出してから値下げを繰り返すことがあります。査定に使った成約事例と、その価格で売れるまでの期間の見込みを聞いて比べましょう。

媒介契約の締結

売却を任せる不動産会社が決まったら、媒介契約(売却活動を依頼する契約)を結びます。媒介契約は3種類あり、依頼できる会社の数と不動産会社の義務が違います。

種類依頼できる会社活動報告レインズへの登録
一般媒介契約複数の会社に依頼できる義務なし義務なし
専任媒介契約1社のみ2週間に1回以上契約から7営業日以内
専属専任媒介契約1社のみ、自分で買主を見つけても直接取引できない1週間に1回以上契約から5営業日以内

専任媒介契約と専属専任媒介契約の期間は、3か月以内です。レインズは不動産会社が物件情報を共有する仕組みで、登録されると他の不動産会社も買主を紹介できるようになります。

売り出し価格の決定と売却活動

売り出し価格は、査定額と近隣の競合物件の価格を見て決めます。値引きの交渉を見込んで査定額より少し高めにする方法もありますが、高すぎると問い合わせが集まりません。

売却活動では、不動産会社がポータルサイトへの掲載、チラシ、レインズへの登録などで買主を探します。売り出してから1か月ほどたっても問い合わせが少なければ、価格や広告の写真、紹介文を見直す目安になります。

内覧の対応

購入希望者から申し込みがあると、家の中を見てもらう内覧を行います。住みながら売る場合は、売主が立ち会って案内するのが一般的です。

内覧の前には、玄関や水回りを中心に片付け、照明をつけて部屋を明るく見せます。雨漏りの跡や設備の不具合を隠すのではなく、聞かれたら事実を伝えることが、後のトラブルを防ぐことにつながります。

条件の交渉と売買契約

購入希望者から購入申込書が届いたら、価格、引き渡しの時期、手付金の額、ローン特約などの条件を交渉します。条件がまとまったら、不動産会社の宅地建物取引士が買主に重要事項を説明し、売買契約を結びます。

売買契約の際に、買主から手付金を受け取ります。手付金は売買代金の5〜10%程度が一般的で、契約後に買主が自己都合で解約する場合は手付金を放棄し、売主が解約する場合は手付金の倍額を返すことになります。

引き渡しの準備

売買契約から引き渡しまでは、1〜2か月ほどの期間を取るのが一般的です。この間に、引っ越し、住宅ローンの一括返済の手続き、抵当権抹消の準備、境界の確認などを進めます。

売買契約書で更地渡しや確定測量を約束した場合は、引き渡しの日までに解体や測量を終わらせる必要があります。工事や測量の日程は余裕を持って組みましょう。

決済と引き渡し

決済の日には、売主、買主、不動産会社、司法書士が金融機関などに集まり、買主から残代金を受け取ります。売主はその場で住宅ローンを一括返済し、司法書士が抵当権抹消と所有権移転の登記を申請します。

固定資産税や都市計画税は、引き渡し日を境に日割りで精算し、売主は鍵と関係書類を買主に渡して引き渡しが完了します。

確定申告

家を売って利益が出た場合や、3,000万円特別控除などの特例を使う場合は、売却した翌年の2月16日から3月15日までに確定申告をします。特例を使って税金がゼロになる場合でも、申告は必要です。

売却で損失が出て特例も使わない場合は申告は不要ですが、自宅の売却で損失が出た場合は、損益通算や繰越控除の特例を使うために申告した方がよいケースがあります。

仲介と買取の流れの違い

家の売り方には、不動産会社が買主を探す仲介と、不動産会社が直接買い取る買取があり、手順と期間が異なります。

項目仲介買取
買主個人などの一般の買主不動産会社
期間の目安3か月〜半年条件がまとまれば1か月程度
価格市場の相場に近い価格を目指せる仲介より低くなるのが一般的
仲介手数料かかる直接の買取ならかからない
内覧必要原則として不要
向いている場合時間をかけて価格を重視したい売却の時期を早く確定させたい、内覧や片付けの負担を減らしたい

買取では、売却活動と内覧の手順がなく、査定から契約、引き渡しまでが短く済みます。築年数が古い家や傷みのある家も、不動産会社が修繕して再販する前提で買い取る場合があります。ただし、買い取れるかどうかや価格は物件ごとに異なります。

家を売るときにかかる費用

家を売るときの主な費用は、仲介手数料、印紙税、登記の費用、税金です。

費用目安
仲介手数料売却価格×3%+6万円+消費税が上限(売却価格400万円超の場合)
印紙税売却価格1,000万円超5,000万円以下なら1万円(2027年3月31日までの軽減税率)
抵当権抹消の費用登録免許税は不動産1個につき1,000円、ほかに司法書士報酬
譲渡所得税・住民税売却で利益が出た場合にかかる
その他引っ越し費用、測量費、解体費、残置物の処分費など

仲介で売る場合、費用の合計は売却価格の4〜6%程度になることが多いと見ています。売却価格が800万円以下の家は、媒介契約の時点で合意すれば仲介手数料の上限が30万円(消費税別)になる特例があります。

自分が住んでいた家を売る場合は、居住用財産の3,000万円特別控除で譲渡所得税がかからないケースが多くあります。住まなくなった家は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があります。

家を売るときの必要書類

家を売るときに必要な書類は、売却の段階によって変わります。早めにそろえておくと、契約や決済の日程が遅れずに済みます。

段階主な書類
査定・媒介契約登記事項証明書(登記簿謄本)、固定資産税の課税明細書、購入時の売買契約書、建築確認済証や検査済証、間取り図
売買契約本人確認書類、実印、物件状況報告書(告知書)、付帯設備表、測量図や境界確認書
決済・引き渡し登記識別情報(権利証)、印鑑証明書(発行から3か月以内)、住民票(登記簿の住所と違う場合)、鍵、ローンの返済に関する書類

購入時の売買契約書と領収書は、譲渡所得の計算で取得費を証明する書類になります。見つからない場合は売却価格の5%を取得費とみなす計算になり、税金が増えることがあるため、査定の段階で探しておきましょう。

住宅ローンが残っている家を売る流れ

住宅ローンが残っている家も売却できますが、引き渡しまでにローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。売却代金と自己資金でローンを完済できるかで、進め方が変わります。

売却価格がローン残高を上回るアンダーローンなら、決済の日に売却代金で一括返済し、残りが手元に残ります。売却価格がローン残高を下回るオーバーローンの場合は、不足分を自己資金で補うか、住み替えローンを使うかを検討します。

とくに住み替えでは、今の家を先に売るか、次の家を先に買うかで資金の流れが変わります。査定の段階で金融機関にローンの残高と一括返済の手続きを確認しておくと、売り出し価格の下限を決めやすくなります。

家を売る流れでつまずきやすい場面

家を売る流れでつまずきやすいのは、契約の後に問題が見つかる場面です。

引き渡し後に不具合が見つかる

引き渡しの後に、雨漏りやシロアリ、給排水管の故障など、契約の内容と違う不具合が見つかると、売主は契約不適合責任(契約と違う物件を引き渡した売主が負う責任)を問われることがあります。買主から修補や代金の減額、契約の解除を求められる場合もあります。

売買契約の前に物件状況報告書で、知っている不具合をすべて書いて伝えておくことが大切です。築年数が古い家では、建物の状態を事前に確認してもらい、契約不適合責任を負う期間を短くする、責任を免除する条件で売るといった方法も検討します。

引き渡し日と引っ越しが合わない

住み替えで次の家の完成や引き渡しが遅れると、今の家の引き渡し日までに引っ越せないことがあります。売買契約の前に、引き渡し日を決める余裕を持たせるか、引き渡しを数日遅らせる引き渡し猶予を買主と取り決める方法があります。仮住まいが必要になると、家賃と引っ越し2回分の費用がかかります。

尼崎市・伊丹市の家の売却はStellaにご相談ください

Stella 株式会社は、尼崎市・伊丹市を中心に不動産の買取・仲介・売買を行っている不動産会社です。家の売却では、売却の期限や住宅ローンの状況を伺ったうえで、時間をかけて価格を重視したい方には仲介を、早く売却したい方には買取をと、ご事情に合わせて売り方をご案内しています。

古い家や傷んだ家も、修繕して販売することを前提に買取を検討できます。親会社の株式会社小畑工務店の水回り工事やリフォームの知見を生かして、配管や給排水設備の状態を確認し、売る前に手を入れるか、そのまま売るかを一緒に検討します。実際の買取の可否や価格は、物件ごとに確認のうえご案内します。

住み替えで次の住まいを探す場合は、購入の相談もあわせてお受けしています。中古住宅を検討する場合は、購入前に修繕の必要性や、物件価格と工事費を合わせた総予算も相談いただけます。

いつまでに売るか、ローンをどう返すか、仲介と買取のどちらが合うかを、査定の前の段階から一緒に整理します。

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家を売る手順と流れに関するよくある質問

家を売るのにかかる期間はどれくらい?

家を売るのにかかる期間は、仲介の場合で査定から引き渡しまで3か月から半年ほどが目安です。価格が相場より高い、物件の条件に特徴があるといった場合は1年近くかかることもあります。買取であれば、条件がまとまれば1か月ほどで引き渡しまで進むことがあります。

住みながら家を売ることはできる?

住みながら家を売ることはできます。内覧のたびに売主が立ち会う必要があり、家具がある分、部屋の使い方をイメージしてもらいやすい面もあります。引き渡し日までに引っ越しを済ませる必要があるため、次の住まいの準備と日程を合わせて進めましょう。

家を売るときに家具や家電は残してもよい?

家具や家電は、原則として引き渡しまでに撤去します。エアコンや照明などを残す場合は、付帯設備表に記載して買主の了承を得ておく必要があります。買取では、残置物をそのまま引き取る条件で取引できる場合があります。

売買契約の後にキャンセルされることはある?

売買契約の後でも、手付金の放棄や倍返しによる解約、住宅ローンの審査が通らなかった場合のローン特約による解約が起こることがあります。ローン特約による解約では、売主は受け取った手付金を返します。買主の資金計画を契約前に不動産会社に確認してもらうと、リスクを減らせます。

まとめ|家を売る流れは査定の前の準備で決まる

家を売る手順は、相場の確認、査定の依頼、媒介契約、売り出し価格の決定と売却活動、内覧、条件の交渉と売買契約、引き渡しの準備、決済と引き渡し、確定申告の9つです。仲介で売る場合は3か月から半年ほどかかり、買取なら期間を短くできます。

尼崎市・伊丹市で家の売却を支援してきたStellaとしてお伝えしたいのは、査定を依頼する前に、売却の期限、ローンの残高、家族の意向を整理しておくことの大切さです。準備ができていれば、査定の結果を聞いた時点で売り方と価格を決められ、その後の手順も予定どおりに進めやすくなります。

Stella 株式会社へのご相談

家の売却の進め方、仲介と買取の選び方、住宅ローンが残っている場合の段取りなど、状況を伺いながら一緒に整理します。まだ売るかどうかを決めていない段階でもお問い合わせいただけます。

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